論文出版:量子液体における三体相関の検出

投稿者: | 2021年5月28日

微小な電子回路上に生成された量子液体の振る舞いを精密に調べた成果を、Nature Communications誌に発表しました(論文)。

数多くの粒子が量子力学的な相互作用を及ぼし合うことによって形成される量子液体は、粒子一個からは想像もつかないような、多彩な振る舞いを見せます。私たちは、そのような量子液体の一種である局所フェルミ液体の非平衡状態における振る舞いを明らかにしました。極小の電子回路内に作られた人工原子に、近藤効果によって量子液体を生成し、その振る舞いが3つの粒子の絡み合い(三体相関)によって決定されていることを実証しました。

このような研究は、非平衡状態にある量子多体現象を定量的に理解する鍵となります。

より詳細はプレスリリース「からみあう電子たち」をご覧ください。
YouTubeに7分間で研究成果を紹介するビデオを登録しています(リンク)。

本成果は、秦徳郎(阪大理、現 東工大)、荒川智紀(阪大理、現 産総研)、Meydi Ferrier(阪大理、現 パリ南大)、小栗章・寺谷義道(大阪市大)、阪野塁(東大物性研)の各氏らとの国際共同研究によります†。

※関連する話題として、日本語の読み物「近藤効果と量子ドットと私」(→全文pdf)もご覧いただけると幸いです。

※日本経済新聞webサイトに掲載(リンク、2021/05/28)
※マイナビニュースに掲載(リンク、2021/06/01)

†謝辞:本研究の一部は、文部科学省科学研究費補助金新学術領域研究(研究領域提案型)「量子液晶の制御と機能」(JP19H05826)、日本学術振興会科学研究費補助金基盤研究(A)(JP19H00656)、基盤研究(B)(JP18H01815)、基盤研究(C)(JP18K03495)、若手研究(JP19K14630)、特別研究員奨励費(JP18J10205)、JST CREST(No. JPMJCR1876)の補助を受けて行われました。また、東北大学電気通信研究所における共同プロジェクト研究の一環で行われました。